フキソクミミズ

 フトミミズ科アズマフトミミズ属フキソクミミズ Amynthas tokioensis (Beddard, 1892)

Perichaeta tokioensis Beddard, 1892: 762, 1895: 413.

Amyntas tokioensis Beddard, 1900: 633.

Pheretima tokioensis Michaelsen, 1900: 309, 1903: 100; 鏑木・三坂, 1936: 512; Ishizuka, 1999a: 66.

Amynthas tokioensis Sims & Easton, 1972: 237; Easton, 1981: 51; Hasegawa et al., 2009: 900; Blakemore, 2003: 27, 2007e: 99, 2010a: 13, 2012b: 19, 2013a: 34; Ito et al., 2011: 283; 伊藤, 2013: 438; Blakemore et al., 2015: 8; Shekhovtsov et al., 2018: 11; 上平, 2020a: 2, 2020b: 12; 伊木・大場, 2022: 42.

Perichaeta schizopora Goto & Hatai, 1898: 76.

Pheretima schizopora Michaelsen, 1900: 317.

Metaphire schizopora Sims & Easton, 1972: 239.

Amynthas schizopora Easton, 1981: 51.

Perichaeta irregularis Goto & Hatai, 1899: 15.

Pheretima irregularis Michaelsen, 1900: 276; Ohfuchi, 1938a: 1, 1939: 81; Kobayashi, 1938b: 110; 小林, 1941a: 51, 1941c: 260, 1941e: 459, 1941g: 513; 大淵・山口, 1947: 1366, 1962: 29; Adachi, 1955: 554; Yamaguchi, 1962: 17; 中村, 1965: 125, 1998: 26; 加藤, 1972: 553; 上平, 1973a: 59, 1973b: 47, 2001a: 63, 2001b: 75, 2002a: 17, 2002b: 27, 2003a: 74, 2003b: 84, 2003c: 96, 2003d: 146, 2003e: 46, 2004a: 82, 2004b: 94, 2006: 40, 2007: 19, 2008: 32, 2010: 38, 2011: 60, 2012: 43, 2013: 43, 2014a: 29, 2014b: 39, 2015a: 41, 2015b: 51, 2016a: 13; 大野, 1981a: 93, 1984: 993; Ishizuka, 1999a: 61; Ishizuka et al., 2000b: 183; 石塚, 2005: 511; 石塚ら, 2014: 31; 南谷ら, 2015: 85; 新井ら, 2017: 90.

Amynthas irregularis Sims & Easton, 1972: 236; Easton, 1981: 51; 上平, 2016b: 21, 2017a: 59, 2017b: 69, 2018a: 32; 南谷, 2017: 15.

? Amynthas irregularis Blakemore, 2012f: 110.

Perichaeta levis Goto & Hatai, 1899: 20.

Amyntas levis Beddard, 1900: 634.

Perichaeta 第 5 種 山口, 1930: 54.

Pheretima levis 畑井, 1931: 189; 大淵, 1938b: 177; Kobayashi, 1938b: 129; 小川, 1944: 79; Oishi, 1953: 48; Davies, 1954: 10; Gates, 1960c: 278, 1963: 14, 1966: 246, 1976c: 2, 1982: 54.

Metaphire levis Sims & Easton, 1972: 238; Reynolds, 1978a: 124, 2010c: 151, 2011a: 280, 2015a: 115, 2015b: 183.

 Amynthas levis Easton, 1981: 51; Blakemore & Ueshima, 2011: 66; Blakemore, 2012f: 111.

? Metaphire levis Blakemore, 2003: 30.

Pheretima jiriensis Song & Paik, 1971: 193, 1973: 9; Nakamura, 1999: 58.

Amynthas jiriensis Easton, 1979: 119; Blakemore, 2010a: 20.

? Amynthas jiriensis Blakemore, 2007e: 53.

Amynthas tokioensis oculo Blakemore et al., 2015: 7.

タイプ標本

タイプ産地:日本(詳細不明)

タイプ標本所在地:大英博物館

形態

<外部形態>

 全長 65-145 mm (65 [原記載]、60-85 [Blakemore et al., 2015], 60-140 [石塚, 2005]、60-150 [Ishizuka et al., 2000b]、75-88 [Kobayashi, 1938b]、75-100 [Reynolds, 1978a]、85-145 [Yamaguchi, 1962; 中村, 1965]、87-120 [加藤, 1972]、91.8-138.2 で平均 113.7 [Ito et al., 2011]、102-143 mm [山口, 1930]、125 [不明])、体幅 3.1-7 mm (6 [原記載]、3.1-4.5 で平均 3.8 [Ito et al., 2011]、3.5-6 [Yamaguchi, 1962; 中村, 1965]、5 [山口, 1930; Kobayashi, 1938b]、5.0-6.5 [石塚, 2005]、5.0-7.0 [Reynolds, 1978a; Ishizuka et al., 2000b])、体節数 67-100 (67 [原記載]、78-99 [Yamaguchi, 1962; 中村, 1965]、82-96 [Kobayashi, 1938b]、85-100で平均 96.9 [Ito et al., 2011]、90 [Blakemore et al., 2015], 90-95 [Reynolds, 1978a]、90-110 [Ishizuka et al., 2000b; 石塚, 2005]、95 [不明]、96-99 [山口, 1930])。第一背孔は第 12/13 体節間溝。背面は赤褐色 (Blakemore et al., 2015)

 剛毛は第 7 体節で 42-48 本 (42-48 [Yamaguchi, 1962]、47 [不明])、第 17 体節で 61 本 (不明)、第 18 体節で 48-51 本 (Yamaguchi, 1962)

 環帯は第 14〜16 体節を占め、剛毛を欠く。雌性孔は第 14 体節。受精嚢孔は 2 対で第 6/7/8 体節間溝にあるが、ほとんどの個体が受精嚢孔の一部もしくは全てを欠く (Ohfuchi, 1938a; 山口, 1962; Yamaguchi, 1962; 中村, 1965; 石塚, 2001; Ito et al., 2011)。東北地方で行われた 2 件の調査例では、2対の受精囊を保有していたのは 7.0-10.3 %であり、全欠は 57.5-62.9 % (Ohfuchi, 1938a, 1939)。北海道では 2 対の受精囊を保有していたのは 19.5 %、全欠は 48.8 % (Yamaguchi, 1962)。受精囊孔間距離は体周の 2/5 (Yamaguchi, 1962)、1/2 (Reynolds, 1978a)。受精嚢孔の周辺は暗色の有色彩斑状 (Blakemore et al., 2015)受精囊孔間剛毛は約 20 本 (Yamaguchi, 1962)、21 本 (Kobayashi, 1938b)。受精囊孔間距離は体周の 1/2 弱 (Kobayashi, 1938b)雄性孔は第 18 体節で、突起型であるが、ほとんどの個体がこれを欠く (Ohfuchi, 1938a; 石塚, 2001; Ito et al., 2011)。前 2 件の調査例では、1 対の雄性孔を保有していたのは 10.2-12.0 % であり、全欠は 67.5-75.0 % に達していた (Ohfuchi, 1938a, 1939)。1 対の雄性孔を保有していたのは 36.6 % (Yamaguchi, 1962)。雄性孔は円形で、直径 0.5 mm (Ohfuchi, 1938a)。なお、受精囊孔と雄性孔を全て欠く個体は、前述の調査の 43.7 % に達している (Ohfuchi, 1938a)雄性孔間剛毛は 14-19 本 (Yamaguchi, 1962)

 Ohfuchi (1938a, 1939) の調査によると、雄性孔や受精囊孔を全て欠く個体が優占していたことを報告している。また、受精囊孔を全く持たない個体や、受精囊孔を 2 対持ち雄性孔を 1 対持つ完全体の割合は、南に行くほど少なくなること、体側の両側に受精囊孔を持つ個体は南方に向かうに連れ増加すること、これらは太平洋側に比べて日本海側で個体数が少ないこと、受精囊孔を欠く個体の割合は、太平洋側よりも日本海側の方が多いことが報告されている (Ohfuchi, 1939)。ただし、これについては全国的な検討が必要であろう。

 原記載では、環帯より前の性徴は第 8-9 体節にあると述べているが (Beddard, 1892)、ホロタイプの再検討を行った Ito et al. (2011) は第 7-8 体節にあることを報告している。受精囊孔付近には小粒型性徴が 1個 (Blakemore et al., 2015) または1-2 個 (山口, 1930; Yamaguchi, 1962; 中村, 1965)、雄性孔付近には 1 個 (山口, 1930) または 1-3 個 (Yamaguchi, 1962; 中村, 1965)。なお、受精囊孔付近の性徴に比べ、雄性孔付近の性徴の方が大きい (山口, 1930)

 

<内部形態>

 腸管は第 15 体節 (原記載; 山口, 1930; Yamaguchi, 1962) または第 14 体節 (Kobayashi, 1938b) から開始する。腸盲嚢は第 26 体節 (原記載) または第 27 体節 (Kobayashi, 1938b; Yamaguchi, 1962; Reynolds, 1978a; Blakemore et al., 2015) から開始し、第 23 体節 (不明) もしくは第 22 体節 (Kobayashi, 1938b)、第 24 体節 (Reynolds, 1978a) まで達する。腸盲嚢は指状型で、小嚢は4-9 本 (4 [Ito et al., 2011]、4-6 [Yamaguchi, 1962; 中村, 1965; Ishizuka et al., 2000b]、5 [加藤, 1972]、5-6 [山口, 1930; Kobayashi, 1938b]、6-9 [Reynolds, 1978a])。背面の小嚢が最も長い (山口, 1930)。なお、原記載では腸盲嚢は単純状型と述べていたが、ホロタイプの再検討により指状型であることが確認されている (Ito et al., 2011)

 最終心臓は第 13 体節にある (Kobayashi, 1938b; Blakemore et al., 2015)。第 10 体節の心臓を欠く (Kobayashi, 1938b; Reynolds, 1978a)

 受精嚢は 2 対で第 7〜8 体節にあり、主嚢の嚢状部は卵型で、長さ 3.5 mm、幅 1.9 mm、導管は長さ 1.9 mm (Ohfuchi, 1938a)。主嚢の導管は主嚢よりも短い (Yamaguchi, 1962)、もしくは主嚢と同長 (Reynolds, 1978a)。副嚢は細長く、長さ 4 mm (Ohfuchi, 1938a)。ただし、様々な段階で退化している場合が多く、副嚢を欠くことも多い。副嚢の形態は、ソーセージ型もしくは先端が球形 (Yamaguchi, 1962)。受精囊孔を持つ個体は、必ず受精囊を保有していた (Yamaguchi, 1962)精巣は第 10、11 体節に、貯精嚢は第 11,12 体節に存在する。卵巣卵胞は大きい。雄性孔は正常であっても、体内の摂護腺は発達しておらず、輸精管は途中で盲管になってしまう場合も多い (Ohfuchi, 1938a)。摂護腺が発達している個体は、第 16-22 体節までの 4-6 体節分を占める (Yamaguchi, 1962)。生殖腺は、瓶状単生殖腺 (Ito et al., 2011)。山口 (1930) は雄性孔付近に 2 個の生殖腺を持っていたが、対応する体外の性徴は 1 個しか確認できなかったことを報告している。

 

 

 

フキソクミミズの受精囊孔の位置と数の変異
表フキソクミミズの受精囊孔の位置と数の変異.xlsx
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フキソクミミズの雄性孔の位置と数の変異
表フキソクミミズの雄性孔の位置と数の変異.xlsx
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フキソクミミズの受精囊の形態変異

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の受精囊の変異 (Ohfuchi, 1938a p. 16, fig. 9 より)

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の受精囊の変異 (Ohfuchi, 1938a p. 18, fig. 10 より)

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の受精囊の変異 (Ohfuchi, 1938a p. 20, fig. 11 より)


フキソクミミズの雄性孔

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の雄性孔と性徴 (Ohfuchi, 1938a p. 25, fig. 16 より)

フキソクミミズの生殖腺

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の生殖腺と輸精管 (Ohfuchi, 1938a p. 25, fig. 16 より)

フキソクミミズの摂護腺

Pheretima irregularis (=Amynthas tokioensis) の摂護腺 (Ohfuchi, 1938a p. 25, fig. 16 より)


分布

 北海道から本州、四国、九州にかけて広く分布する。隠岐、対馬でも記録されている。

 

 多くの地域で高頻度出現種に挙げられる (石塚, 2001; 上平, 2001a, b, 2002a, b, 2003a-c, 2004a, b, 2006, 2007, 2008, 2010, 2011, 2012, 2015b; 南谷ら, 2010a, b, 2013, 2015)

 

 栃木県内では分布が局部的で散在するとされていたが (加藤, 1972)、南谷らによる調査では最も出現頻度が高い種であり、広範囲に分布していた (南谷ら, 未発表)

 

 国外では韓国 (Song & Paik, 1971, 1973; Hong & James, 2009)、アメリカ合衆国 (Davies, 1954; Gates, 1963, 1966, 1982; Reynolds, 1978a, 2010c, 2011a, 2015a, b) に分布する。

 

 北方四島(勇留島)にも分布するが、分子系統学的研究から人為的に移入されたものだと考えられている (Shekhovtsov et al., 2018)

 

 原産地は日本だと推定されている (Reynolds, 1978a)。

図:これまでに出版された文献に基づく、フキソクミミズの分布確認地点


生息環境

 ごく普通の種であり、ゴミ溜めや枯れ葉堆積の下、半ば腐敗しているワラやむしろなどの下に生息する (畑井, 1931)。

 

 アメリカ合衆国では温室内にも生息しているが (Gates, 1963, 1966)、野外では倒木の下やゴミ溜めに生息する (Reynolds, 1978a)。

生態

 Gates (1960c) は本種を単為生殖種としている。

 

 染色体数の調査により、104、110、119、120、128、160、220、239、240、278の個体が発見されている (上平, 2003d)。仙台では 4 月末に、北海道では 5 月中旬に孵化する (Oishi, 1953)。

備考

 levis に対して畑井 (1931) はゴミミミズとの和名を提唱し、大淵・山口 (1947) は irregularis の和名をフキソクミミズとした。また、Nakamura (1999) は tokioensis の和名をトウキョウミミズとした。現在では、これらは全て tokioensis のシノニムとされており、和名はトウキョウミミズとすべきであるが、フキソクミミズの名が最も一般的に用いられているためこの和名を採用した。

 

 shizopora は Goto & Hatai (1899) により記載されたが、Michaelsen (1899) により疑問符付きで、Michaelsen (1916) により疑問符無しでヒトツモンミミズのシノニムとされた。その後、Ishizuka (1999a) は現在では本種のシノニムとされる irregularis のシノニムとした。Blakemore (2002) はヒトツモンミミズのシノニムに、Blakemore (2003, 2007e) は疑問符付きでヒトツモンミミズのシノニムにした。Blakemore (2010a) はカギ括弧・疑問符付きでヒトツモンミミズのシノニムとし、同時に疑問符付きで本種のシノニムと、カギ括弧付きで独立種として記述している。その後、Blakemore (2012b) は本種のシノニムとし、ヒトツモンミミズのシノニムからは消去した。なお、Ito et al. (2011) も本種のシノニムとしている。

 原記載によると受精囊孔が第 7/8 体節間溝の 1 対であること、副嚢が 3 個ある受精囊が図示されている。これらの特徴は、ヒトツモンミミズよりも本種の特徴に一致するため、本種のシノニムとすべきである (南谷, 私見)。なお、shizopora は1898年に、irregularis は1899年に記載されているため、本種の学名は schizopora に先取権がある。ただし、100年以上もこの種小名は用いられていないため、今後強権発動などの検討が必要である。

 

  irregularislevis はどちらも Goto & Hatai (1899) により記載されたが、前者は受精囊や雄性孔がなく、後者は受精囊を持つことが特徴とされたが、それ以外の部分は一致する。さらに、両者はどちらも岡山県高梁市で得られており(前者は高梁と宇和島、後者は高梁と熊本)、同所的に生息していた可能性もある。Kobayashi (1938b) は、朝鮮半島産における irregularislevis と形態的特徴が一致するものを検討し、フトスジミミズのようにこれら生殖器官の有無は個体変異の範疇に入るものもいることから、同種である可能性を指摘している。その後、Ohfuchi (1939) は、多数の標本を用いた irregularis と levis の再検討により、中間形態が多数出現することから、levis は irregularis のシノニムであると結論づけている。その後日本では、levisirregularis のシノニムとすることが一般的であった (山口, 1962; Ishizuka, 1999a)。なお、上平 (1973a) は、levis は記載が不十分であり新種とは認めがたいとして irregularis のシノニムである可能性を指摘するに留めている。ただし、海外の研究者はその後も levis を独立種として認めるか (Gates, 1954, 1958, 1966, 1970; Blakemore, 2002, 2003)、疑問符付きで独立種としていた (Blakemore, 2003, 2010a)。なお、Blakemore (2007e) は疑問符付きでシノニムとし、Blakemore (2010a) は疑問符付きで本種のシノニムにすると同時にカギ括弧付きで独立種として記述し、Blakemore (2012b, 2013a) は疑問符無しで本種のシノニムとした。

 その後、irregularis は Blakemore (2003) により疑問符付きでヒトツモンミミズのシノニムとされ、Blakemore (2007e, 2010a, 2012b) では疑問符付きで本種とヒトツモンミミズの双方のシノニムとしており、Blakemore 氏による irregularis の帰属ははっきりしない。

 irregularislevis は、原記載の特徴は本種の個体変異に一致し、ヒトツモンミミズでは受精囊が退化する個体はほとんどいないと報告されているため (Kobayashi, 1938b)、これら 2 種は本種のシノニムとすべきである (南谷, 私見)。なお、この点については今後の検証が必要である (南谷, 私見)。

 

 Ito et al. (2011) は本種のタイプ標本を再検討し、irregularis は本種のシノニムであると結論づけている。しかし、褪色した標本だった場合にはフトスジミミズとよく似るが、フトスジミミズとの識別については全く記述されていない。このため、形態学的な再検証が必要である (南谷, 私見)。

 

 山口 (1930) は札幌から多数の未同定種を報告し、そのうち sp. 第 5 種とされたものは、山口 (1962)、Yamaguchi (1962) によって irregularis のシノニムとされた。

 

 jiriensis は Song & Paik (1971) により記載され、Blakemore (2010a) は疑問符付きで本種のシノニムとした。本種の再検討を行ったIto et al. (2011) は同様に本種のシノニムとしたが、Blakemore (2012b) は本種のシノニムから削除した一方で、Blakemore (2013a) は疑問符無しで本種のシノニムとしている。このため、Blakemore 氏による jiriensis の帰属ははっきりしない。

 原記載から、雄性孔が陥没型であると考えられるため、独立種である可能性があるが、その他の特徴は本種のものと一致する。今後、新たな標本の採集を含む、多面的な検討が必要であろう。ここでは、一応本種のシノニムとして留めておく (南谷, 私見)。

 

 落合 (1998) により福島県から報告された Pheretima koreana は、本種の誤同定だと考えられる (南谷, 私見)。

 

以下は本種のシノニムとされることもあるが、独立種にすべきと考えられる種である。

 

 candida は Goto & Hatai により報告され、Beddard (1900) により本種のシノニムとされた。ただし、その後の研究者は独立種としている (Michaelsen, 1900; Gates, 1959d; Blakemore, 2007e; Blakemore et al., 2006; Tsai et al., 2009)。原記載から第 6-8 体節の剛毛線より前に小粒型性徴があること、雄性孔を挟んで剛毛線の前後に性徴があることが報告されている。このような形態変異は本種から報告されていないため、独立種とすべきであろう (南谷, 私見)。

 

 vittata は Goto & Hatai (1898) により記載されたが、Blakemore (2010a) は疑問符付きで本種のシノニムとされ、同時にカギ括弧付きで独立種としても記述されている。ただし、その後 Blakemore (2012b, 2013a) は本種のシノニムから消去しており、Blakemore 氏による vittata の分類学的措置ははっきりしていない。

 原記載から縞模様があること、性徴の数が異なることから、独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 parvicystis は Goto & Hatai (1899) により記載されたが、Beddard (1900) により本種のシノニムとしている。その後、Michaelsen (1900) や Easton (1981) は独立種として記述する一方で、Ishizuka (1999a) は本種のシノニムとしている。なお、Blakemore (2003) は独立種として記述していたが Addenda で疑問符付きで本種のシノニムとし、Blakemore (2007e, 2010a, 2012b) は疑問符付きで本種のシノニムとしながら同時に独立種としても記述している。また、Blakemore (2013a) は疑問符付きで本種のシノニムとしている。これらからBlakemore 氏による parvicystis の帰属ははっきりしない。

 原記載から、受精囊孔が体節間溝ではなく 第 7-8 体節の後縁に近い部分に開口し、第 18 体節の性徴は雄性孔より内側の剛毛線前後にある。これらの特徴は本種の特徴と合致しないため、独立種とすべきである (南谷, 私見)。ただし、今後新たな標本を得て詳細な検討が必要である。

 

 surcata は Ishizuka (1999b) により記載され、Blakemore (2003 addenda) によりタッピミミズのシノニムとされたが (Blakemore, 2003, 2007e)、Blakemore (2010a) は疑問符付きで本種のシノニムとし、カギ括弧付きでタッピミミズのシノニムとした。Blakemore (2012b) は疑問符付きでタッピミミズのシノニムとし、本種からは消去した。Blakemore (2013a) では本種のシノニムには記述していないものの,Blakemore (2010a) によって本種のシノニムにとしたことを述べており、Blakemore 氏による surcata の分類学的措置ははっきりしていない。

 原記載から、第 18 体節の性徴は剛毛線よりも前にあり、本種とは性徴の位置が異なる。このため独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 verticosa は Ishizuka (1999b) により記載され、Blakemore (2003 addenda) により本種のシノニムとされた。以後、本種のシノニムとされているが (Blakemore, 2007e, 2010a)、Blakemore (2012b) はカギ括弧付き・疑問符付きで本種と parvicystis の両方のシノニムとしている。また、Blakemore (2013a) は疑問符付きで本種のシノニムとしている。

 原記載から雄性孔より内側の剛毛線の前後双方に性徴があり性徴の分布が異なることから、独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 gucheonensis は Song & Paik (1970b) により記載され、Blakemore (2010a) により疑問符付きで本種のシノニムとされ、同時にカギ括弧付きで独立種として記述されたが、その後 Blakemore (2012a) はシノニムから削除した。また、Blakemore (2013a) では本種のシノニムには記述していないものの、Blakemore (2010a) によって本種のシノニムとしたことを述べており、Blakemore 氏による gucheonensis の分類学的措置ははっきりしない。

 受精囊孔域、雄性孔域とも性徴が多数あり性徴の分布が異なることから、独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 yongshilensis は Hong & James (2001a) により記載されたが、Blakemore (2007e) により疑問符付きで本種のシノニムとされ、その後も同様に記述されている (Blakemore, 2010a, 2012b, 2013a)。

 原記載から、雄性孔より内側の剛毛線前後に 2-3 個の小粒型性徴があり、これまでに知られている本種の個体変異の中にこのような特徴を持つものは報告されていない。性徴の分布が異なるため、独立種とすべきである (南谷, 私見)。ただし、個体変異に関する詳細な検討が必要である。

 

 eastoni は Hong & James (2001a) により記載されたが、Blakemore (2003 addenda) により疑問符付きで本種のシノニムとされた。その後、疑問符付き (Blakemore, 2012b)、もしくは疑問符なし (Blakemore, 2007e, 2010a, 2013a) で本種のシノニムとされている。

 原記載から、第 18 体節の性徴は剛毛線よりも前にあり、本種とは性徴の位置が異なる。このため独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 boletiformis は Hong & James (2001a) により記載されたが、Blakemore (2003 addenda) により疑問符付きで本種のシノニムとされた。その後、Blakemore (2007e, 2010a, 2012b) は疑問符なしで、Blakemore (2013a) は疑問符付きで本種のシノニムとしている。

 原記載から、第 18 体節の性徴は剛毛線よりも前にあり、本種とは性徴の位置が異なる。このため独立種とすべきである (南谷, 私見)。

 

 paiki は Hong et al. (2001) により記載されたが、Blakemore (2007e) により疑問符付きで本種のシノニムとされた。その後、Blakemore (2010a、2012b, 2013a) も疑問符付きで、本種のシノニムとしている。

 原記載から、第 18 体節の性徴の配列が本種とは異なるため、独立種とすべきである (南谷, 私見)。ただし、性徴の分布に関する今後の詳細な検討が必要である。

 

 dageletensis は Hong & Kim (2005) により記載されたが、Blakemore (2010a) により疑問符付きで本種のシノニムとされている。なお、Blakemore (2012b) もこの見解を維持しているが、Blakemore (2013a) はミタマミミズのシノニムとしている。

 原記載から第 18 体節の本来雄性孔がある部分には多数の小粒型性徴があり、雄性孔を欠いている。形態学的特徴からミタマミミズのシノニムとすべきである。

 

 sonjaesiki は Hong & James (2009b) により記載されたが、Blakemore (2010a) により本種のシノニムとされている (Blakemore, 2010a, 2012b)。ただし、Blakemore (2013a) は本種のシノニムとして記述していないが、Blakemore (2010a) によって本種のシノニムとしたことを述べている。

 

 Blakemore et al. (2015) はmtDNAのCOI解析の結果,形態が酷似するにも関わらず系統が異なるとして,亜種 oculo を記載した.実際にシマチビミミズやタニマミミズと姉妹群を形成しており,完全な別種とするか,DNAのコンタミを疑うかなど再検討が必要である.

シノニムリスト

Perichaeta tokioensis Beddard, 1892: 762 [Types in British Museum].

Perichaeta tokioensis Beddard, 1895: 413.

Perichaeta schizopora Goto & Hatai, 1898: 76.

Perichaeta irregularis Goto & Hatai, 1899: 15.

Perichaeta levis Goto & Hatai, 1899: 20.

Amyntas tokioensis Beddard, 1900: 633 (syn. candidaparvicystis).

Amyntas levis Beddard, 1900: 634.

Pheretima irregularis Michaelsen, 1900: 276. [同定形質のみ]

Pheretima tokioensis Michaelsen, 1900: 309. [同定形質のみ]

Pheretima schizopora Michaelsen, 1900: 317. [同定形質のみ]

Pheretima tokioensis Michaelsen, 1903: 100.

Perichaeta 第 5 種 山口, 1930: 54. [形態記載]

Pheretima levis 畑井, 1931: 189 ゴミミミズ (新称). [同定形質のみ]

Pheretima tokioensis 鏑木・三坂, 1936: 512. [同定形質のみ]

Pheretima irregularis Ohfuchi, 1938a: 1. [形態記載]

Pheretima levis 大淵, 1938b: 177. [記述のみ]

Pheretima irregularis Kobayashi, 1938b: 110. [形態記載]

Pheretima levis Kobayashi, 1938b: 129. [形態記載]

Pheretima irregularis Ohfuchi, 1939: 81 (syn. levis) [形態記載]

Pheretima irregularis 小林, 1941a: 51. [記述のみ]

Pheretima irregularis 小林, 1941c: 260. [記述のみ]

Pheretima irregularis 小林, 1941e: 459. [記述のみ]

Pheretima irregularis 小林, 1941g: 513. [記述のみ]

Pheretima levis 小川, 1944: 79 ゴミミミズ. [記述のみ]

Pheretima irregularis 大淵・山口, 1947: 1366 フキソクミミズ (新称). [同定形質のみ]

Pheretima levis Oishi, 1953: 48. [記述のみ]

Pheretima levis Davies, 1954: 10.

Pheretima irregularis Adachi, 1955: 554 (syn. levis). [記述のみ]

Pheretima levis Gates, 1960c: 278. [記述のみ]

Pheretima irregularis 山口, 1962: 29 (syn. levis, sp. 第5種). [形態記載]

Pheretima irregularis Yamaguchi, 1962: 17 (syn. the 5th sp.). [形態記載]

Pheretima levis Gates, 1963: 14.

Pheretima irregularis 中村, 1965: 125. [形態記載]

Pheretima levis Gates, 1966: 246.

Pheretima jiriensis Song & Paik, 1971: 193. [形態記載]

Pheretima irregularis 加藤, 1972: 553 フキソクミミズ. [同定形質のみ] (Apr 25, 1972)

Amynthas irregularis Sims & Easton, 1972: 236. [記述のみ] (Sep ?, 1972)

Amynthas tokioensis Sims & Easton, 1972: 237. [記述のみ] (Sep ?, 1972)

Metaphire levis Sims & Easton, 1972: 238. [記述のみ] (Sep ?, 1972)

Metaphire schizopora Sims & Easton, 1972: 239. [記述のみ] (Sep ?, 1972)

Pheretima jiriensis Song & Paik, 1973: 9. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 1973a: 59 (syn. ? ievis [sic]) フキソクミミズ. [同定形質のみ] (?, 1973)

Pheretima irregularis 上平, 1973b: 47. [記述のみ]

Pheretima levis Gates, 1976c: 2. [記述のみ] (Apr, 1976)

Metaphire levis Reynolds, 1978a: 124. [同定形質のみ] (Aug, 1978)

Amynthas jiriensis Easton, 1979: 119. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Easton, 1981: 51. [記述のみ]

Amynthas schizopora Easton, 1981: 51. [記述のみ]

Amynthas irregularis Easton, 1981: 51. [記述のみ]

Amynthas levis Easton, 1981: 51. [記述のみ]

Pheretima irregularis 大野, 1981a: 93. [記述のみ] (Mar. 1981)

Pheretima levis Gates, 1982: 54.

Pheretima irregularis 大野, 1984: 993. [記述のみ]

Pheretima irregularis 中村, 1998: 26 フキソクミミズ. [記述のみ]

Pheretima irregularis Ishizuka, 1999a: 61 (syn. levisschizopora).

Pheretima tokioensis Ishizuka, 1999a: 66 (syn. parvicystis).

Pheretima jiriensis Nakamura, 1999: 58. [記述のみ]

Pheretima irregularis Ishizuka et al., 2000b: 183. [同定形質のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2001a: 63. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2001b: 75. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2002a: 17. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2002b: 27. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Blakemore, 2003: 27 (syn. ? parvicystisverticosa syn. nov., ? easton syn. nov.syn.nov.). [同定形質のみ]

? Metaphire levis Blakemore, 2003: 30. [同定形質のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2003a: 74. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2003b: 84. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2003c: 96. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2003d: 146. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2003e: 46. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2004a: 82. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2004b: 94. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2004c: 24. [記述のみ]

Pheretima irregularis 石塚, 2005: 511. [同定形質のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2006: 40. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2007: 19. [記述のみ]

? Amynthas jiriensis Blakemore, 2007e: 53. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Blakemore, 2007e: 99 (syn. schizopora, ? irregularis, ? levis syn. nov., ? parvicystis, vertices, ? irregularis Ishizuka, 2001, ? yongshilensis, eastoni, boletiformis, paiki syn. nov.). [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2008: 32. [記述のみ]

Amynthas sonjaesiki Hong & James, 2009: 1243.

Amynthas tokioensis Hasegawa et al., 2009: 900. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Blakemore, 2010a: 13 (syn. ? vittata, ? schizopora, ? irregularis, ? parvicystis, levis, ? gaucheness, ? jiriensis, ? surcata, verticosa, ? yongshilensis, eastoni, boletiformis, ? paiki, ? dageletensis, sonjaesiki). [記述のみ] (Feb 28, 2010)

? Metaphire levis Blakemore, 2010a: 16. [記述のみ] (Feb 28, 2010)

Amynthas jiriensis Blakemore, 2010a: 20. [記述のみ] (Feb 28, 2010)

Pheretima irregularis 上平, 2010: 38. [記述のみ]

Metaphire levis Reynolds, 2010c: 151. [記述のみ] (Nov, 2010)

Metaphire levis Reynolds, 2011a: 280. [記述のみ] (Apr, 2011)

Pheretima irregularis 上平, 2011: 60. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Ito et al., 2011: 283 (syn. schizopora, irregularis, jiriensis). [形態記載]

Amynthas levis Blakemore & Ueshima, 2011: 66. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2012: 43. [記述のみ]

Amynthas tokioensis Blakemore, 2012b: 19 (syn. ? schizopora, ? irregularis, levis, ? parvicystis, ? verticosa, ? yongshilensis, eastoni, boletiformis, ? paiki, ? dageletensis, sonjaesiki). [記述のみ]

Amynthas? irregularis Blakemore, 2012f: 110. [形態記載]

Amynthas levis Blakemore, 2012f: 111. [形態記載]

Amynthas tokioensis Blakemore, 2013a: 34 (syn. ?schizopora?irregularislevis? parvicystis? verticosa, ? youngshilensis? eastoni? boletiformis, ? gucheonensis, jiriensis, ? paiki). [形態記載]

Pheretima irregularis 上平, 2013: 43. [記述のみ]

Amynthas tokioensis 伊藤, 2013: 438. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2014a: 29. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2014b: 39. [記述のみ]

Pheretima irregularis 石塚ら, 2014: 31 フキソクミミズ. [記述のみ] (Mar 28, 2014)

Amynthas tokioensis Blakemore et al., 2015: 7 (syn. ?schizopora, ?irregularis, levis, ?parvicystis, ?verticosa, ?gucheonensis, jiriensis, surcata, verticosa, ?paiki, ?yongshilensis, ?eastoni, ?boletiformis, sonjaesiki, ?conferticurtus syn. nov.)

Pheretima irregularis 南谷ら, 2015: 85. [同定形質のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2015a: 41. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2015b: 51. [記述のみ]

Metaphire levis Reynolds, 2015a: 115. [記述のみ]

Metaphire levis Reynolds, 2015b: 183. [記述のみ]

Pheretima irregularis 上平, 2016a: 13. [記述のみ]

Amynthas irregularis 上平, 2016b: 21. [記述のみ]

Amynthas irregularis 上平, 2017a: 59. [記述のみ] (Mar, 2017)

Amynthas irregularis 上平, 2017b: 69. [記述のみ] (Mar, 2017)

Pheretima irregularis 新井ら, 2017: 90. [記述のみ] (Mar 31, 2017)

Amynthas irregualris 南谷, 2017: 15. [記述のみ]

Amynthas irregularis 上平, 2018a: 32. [記述のみ]

Amynthas tokioensis 上平, 2020a: 2. [記述のみ]

Amynthas tokioensis 上平, 2020b: 12. [記述のみ]

Amynthas tokioensis 伊木・大場, 2022: 42. [記述のみ] (Mar. 2022)

 

[要検討] 

P. levis + Pheretima sp. II Gates, 1954: 234+237

P. levis Gates, 1958: 21.

P. levis Bhatti, 1965: 21.

Metaphire levis Reynolds, 1978: 124.

irregularis Nakamura, 1999: 28

schizopora Nakamura, 1999: 23;

goriness Song & Pai, 1971: 193; Easton, 1981

 

Bhatti, 1965

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