マルムネミミズ

 フトミミズ科 > アズマフトミミズ属 >

ムネマルミミズ Amynthas surculatus Azama & Ishizuka, 2018

Amynthas surculatus Azama & Ishizuka, 2018: 25.

タイプ標本

基産地:西銘岳(沖縄県)(26°48′12′′N, 128°16′22′′E, 320 m a.s.l.)

タイプ標本所在地:ホロタイプ 琉球大学資料館(風樹館)(RUMF-ZO-00013)

         パラタイプ 琉球大学資料館(風樹館)(RUMF-ZO-00014〜17)          

形態

<外部形態>

 全長 60-90 mm、体幅 第13体節で 2.8–3.5 mm。体節数 91-115。

 体色は、生体は背面は暗褐色で、腹面は明褐色、環帯は暗褐色。

 剛毛は、第 7 体節で 40-54 本、第 20 体節で 45-52 本。

 受精囊孔は 2 対で、第 5/6/7 体節間溝で、受精囊孔間距離は体周の約1/3。性徴は第 7-8 体節の腹面中央の剛毛線より後ろに、大きな円形の吸盤状性徴を持つ。第一背孔は第 11/12 体節間溝。環帯は第 14-16 体節。雌性孔は第 14 体節の腹面中央に一つ。雄性孔は第 18 体節に1対あり、突起型。雄性孔間距離は、体周の約 1/3。雄性孔間の腹面は強く陥没する。雄性孔間剛毛は 8-11 本。

 

<内部形態>

 隔膜は第 8/9/10 体節間で欠き、第 5/6/7/8 体節間で厚く、第 10/11/12/13/14 体節間でやや厚い。

 受精囊は第 6-7 体節に 2 対で、主嚢は大きくて桃型で、嚢状部と導管がほぼ同長。副嚢の嚢状部は楕円形で、細い導管を持つ。生殖腺は第 7-8 体節(稀に第 6-8 体節)にあり、泡状で大きな円形。貯精嚢は大きく、第 11–12 体節まで広がる。摂護腺は第18体節にあり、第 17-20 体節まで広がり、U字型の導管を持つ。

 は第 15 体節から始まる。腸盲嚢は単純型で、第 27 体節から 3–4 体節、前方に伸びる。

 

分布

 沖縄本島の西銘岳の近くに分布する (Azama & Ishizuka, 2018)

種名の由来

 種小名の surculatus は、ラテン語で吸盤の意。本種が環帯より前に大きな吸盤状の性徴を持つことから命名された。

シノニムリスト(全リスト)

Amynthas surculatus Azama & Ishizuka, 2018: 25 ムネマルミミズ (新称). [形態記載] (Nov 30, 2018)

引用文献

Azama, Y., Ishizuka, K., 2018. Three new earthworm species of the genus Amynthas (family Megascolecidae) from northern mountainous part of Okinawa-jima Island, Japan. Edaphologia 103: 25-32. (Nov. 30, 2018)