ミドリフトミミズ

 フトミミズ科 > アズマフトミミズ属 > ミドリフトミミズ

Amynthas glaucus Azama & Ishizuka, 2018

Amynthas glaucus Azama & Ishizuka, 2018: 27

タイプ標本

基産地:西銘岳(沖縄県)(26°48′12′′N, 128°16′22′′E, 320 m a.s.l.)

タイプ標本所在地:ホロタイプ 琉球大学資料館(風樹館)(RUMF-ZO-00018)

         パラタイプ 琉球大学資料館(風樹館)(RUMF-ZO-00019,00020)          

形態

<外部形態>

 全長 165-260 mm、体幅 第13体節で 9.9–11.5 mm。体節数 75-144。

 体色は、生体は背面と環帯が青緑色または緑褐色で、腹面が明緑灰色。標本では背面は褐色で、腹面は明灰色、環帯は暗褐色。

 剛毛は、第 7 体節で 76-90 本、第 20 体節で 91-112 本。

 受精囊孔は 3 対で、第 6/7/8/9 体節間溝で、受精囊孔間距離は体周の約1/3。この部分に性徴はないが、受精囊孔は唇状に膨れる。第一背孔は第 12/13 体節間溝。環帯は第 14-16 体節。雌性孔は第 14 体節の腹面中央に一つ。雄性孔は第 18 体節で、第 17 体節の剛毛線の後ろ側と第 19 体節の剛毛線の前まで広がる突出した円盤状にあり、陥没型。雄性孔間距離は、体周の約 1/3。雄性孔間の腹面は強く陥没する。雄性孔間剛毛は 12-17 本。

 

<内部形態>

 隔膜は第 8/9/10 体節間で欠き、第 5/6/7/8 体節間で厚く、第 10/11/12/13 体節間でとても厚い。

 受精囊は第 7-9 体節に 3 対で、主嚢は楕円形で、短い頑丈な導管を持つ。副嚢は楕円形またはソーセージ型の嚢状部と細い導管を持つ。生殖腺を欠く。貯精嚢は小さく、第 11–12 体節まで広がる。摂護腺は大きく、4つの小嚢に別れ、第 16–22 体節まで広がり、雄性孔につながる短い導管を持つ。

 は第 15 体節から始まる。腸盲嚢は単純型で、第 27 体節から 5–8 体節、前方に伸びる。

 

 

分布

 沖縄本島の西銘岳の近くと名護岳の近くで採集されている。

種名の由来

 学名の glaucus はラテン語で「青灰色または明青緑色」の意味であり,本種の緑色味を帯びた体色からこのように命名された.

シノニムリスト(全リスト)

Amynthas glaucus Azama & Ishizuka, 2018: 27 ミドリフトミミズ (新称). [形態記載] (Nov. 30, 2018)

引用文献

Azama, Y., Ishizuka, K., 2018. Three new earthworm species of the genus Amynthas (family Megascolecidae) from northern mountainous part of Okinawa-jima Island, Japan. Edaphologia 103: 25-32. (Nov. 30, 2018)